村上英子さん(右)と石塚あつこさん

 昨年11月、「花嫁の着付け」の技術を競う全日本美容技術選手権大会の花嫁化粧着付競技で二年連続の優勝を果たしたのは、小平市の村上英子さんだ。村上さんは体操競技で東京五輪銅メダルの村上茉愛さんの母親でもあり、小平市喜平町でei美容室を営んでいる。

 村上さんが、優勝した時と同じモデルと着物で、優勝記念の写真撮影を行うと聞き取材した。撮影は小平神明宮の写真室で行われ、終了後にモデルの石塚あつこさんとともに話を聞くことができた。

—着付けの大会にはいつから挑戦していたのですか?

村上:15年ほど前から着付けの選手として活動を始めました。途中お休みもしましたが、一昨年から再び練習を始め、昨年と今年と2年連続で挑戦しました。

—今回は規定が変わったとのこと。

村上:一昨年の白無垢から、昨年はお色直し後の衣装に変更になり、細かな規定も大きく変わったので、それに対応する必要がありました。帯で数センチ単位の調整が求められるなど、非常に細かい作業が必要です。物差しやメジャーを使えないのに、ここは何センチとかいうのを、きちんとできないといけないのです。

—1番の苦労はなんですか。

村上:全部難しいんですけど、今回は帯のバランスが難しかったですね。

—モデルさんの役割も重要だと思いますが。

村上:モデルの石塚さんには本当に感謝しています。自分では気づかない部分を教えてくださるなど、助かることも多いです。

石塚:村上さんは頑張り屋さんで、すごく緻密にこだわる方です。その気持ちが伝わるので、一緒に頑張りたいと思うんです。

—家族の協力も大きいと伺いました。

村上:はい。家族の協力がなければ、ここまで続けられなかったと思います。

—昨年は娘さん(村上茉愛さん)の結婚式も。

村上: 大会前のタイミングで娘が前撮りをするっていうのがあったので、この衣装を使えたらいいなと思い、撮影しました。着付けはちょっと違う形にしたんですけど。娘はかっこいいと言われたと喜んでいました。

—今年はさらに難しい試験にも挑戦されるとのこと。

村上:日本で10人しか合格しないという資格試験で、クリアすれば「名人」の資格を取得することができます。年1回の試験に5年間合格しなければなりません。今年と来年で取得できる見込みなので、2年間はこちらに全力で挑みたいと思っています。

—最後に、ei美容室について教えてください。

村上:小平市の国分寺寄りにある「ei美容室」では、カットやパーマだけでなく、成人式や卒業式の着付けも行っています。着物の素晴らしさをもっと多くの人に知ってほしいと思っています。これからも着物文化を広げるために尽力していきます。

—本日はお忙しい中、ありがとうございました。

村上・石塚:ありがとうございました。

【参考情報】
・ベルジュバンス ei美容室(公式web

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By 高橋靖

東久留米市のコミュニティFM局「TOKYO854くるめラ」代表取締役。

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