コロナ禍がとりあえず落ち着いて、いつもの風景が戻ってきたかのように見える2024年のお正月。元旦の北多摩には澄んだ青空が広がった。初詣に繰り出したり、自宅でゆったり過ごしたり。地元の市民ライターたちが、それぞれのお正月を写真にとらえた。 ■五龍神を祀るパワースポット 元日昼頃の田無神社(西東京市田無町)。五龍神が祀られたパワースポットとして知られるが、辰(龍)年は、龍神様をお祀りする神社に参拝するのが吉とあって、参拝客は例年以上。神社をぐるりと取り巻くように長蛇の列となった。(倉野武) ■新年の神プレー 除夜の鐘が始まってから、花小金井の武蔵野神社を詣でる。コロナ禍以降初めて。参拝者が既に150メートルほどの列を作っていた。私たち家族はそれを横目に境内へ入り、おみくじとお守りを買って帰った。一言も交わさずに阿吽の呼吸で参拝を諦めたのである。「ものぐさ」が徒党を組むと、たまにこんな神プレーが起こって驚嘆する。(澤田篤志) ■おぼろ月に見守られ 元日0時半頃、おぼろ月が、東久留米市・浅間神社の初詣に並ぶ人びとを見ていた。浅間神社は富士山信仰をベースにしている。ここは江戸時代から存在していた。普段は宮司がいない神社もこのときばかりは盛況。この近くには旧石器・縄文時代の遺跡も存在している。地味ながら歴史的な場所。(杉山尚次) ■“畑詣”で初収穫! 今年一番の外出は初詣ならぬ畑詣から。ブロッコリーとネギを収穫した。小さい種からこんなに立派な野菜が実るとは驚きだ。昨年始めた市民農園では無農薬で野菜を育てている。肥料は有機肥料、またヨモギと黒砂糖を漬け込み発酵させた特製堆肥を使う。安心、そしてなによりおいしい。今年も家族の笑顔が見られそうだ。(卯野右子) ■ 焼きガニで休憩? 小平市花小金井の武蔵野神社は初詣の人でにぎやか。鈴木囃子も例年どおり、近所の家までお正月の音を届けていた。お神楽の横のスペースで、ちょっと休憩? 炭火で焼いているのはカニだった。「写真、撮らせてください、地域のメディアに載せてもいいですか?」。お正月から優雅な風景でした。(渡邉篤子) ■清瀬の氏神様に初詣 元旦の清瀬市・日枝神社。(高橋靖) ■元日囲碁大会で運試し 新年の運を占おうと、西武新宿線田無駅北口にある碁会所・囲碁楽園の元日囲碁大会に参加した。勝ち負けを度外視し、初手は碁盤中央の天元に打った。新年恒例の抽選会で、ラッキーナンバー7を引き、マグカップをゲット。ラッキー!! わが家の正月に欠かせない古里・会津の郷土料理「青豆と数の子の酒浸し」(鈴木信幸) ■ビタミンカラーのお正月 昨年、家の塗装を蛍光色の黄色にした。最初は「品がない」とこっそり愚痴っていた家族も、近所の皆さんが褒めてくれるので、なんとか満足しているようだ。ピンク好きの私だが、黄色も好きになり、玄関先に傘立てを花瓶にして黄色尽くしの花を飾った。ビタミンカラーで、一年がスタート!(石田裕子) ■運気上昇を龍に願う 水を吐き、空に昇る。 昨年12月半ばにコロナに感染、今年は健康をと田無神社に参拝した。参拝客が、龍のうねりのようにコール田無まで列を作っていた。境内には、中国の五行説に基づく「金龍」「黒龍」「青龍」「赤龍」「白竜」の五龍の碑があり、加えて新顔の「撫龍」もあり、効果がありそうだ。竜神池でも黒い龍が水を吐き出していた。神社札販売も大賑わい。今年こそと、運気大隆昌の札を購入した。(川地素睿) ■新年・幻のまほろば 正月らしい風景を求めて東村山市の国宝・千体地蔵堂がある正福寺や貴重な縄文遺跡・下宅部遺跡界隈を歩いてみたが、まったくそれらしい様子はなく寂しい限りだった。太古から中世にかけて人々が住み着き、祈り、ある時は支配を争った「北多摩のまほろば」の偽らざる現風景だ。(飯岡志郎) ■天と地の龍 強い北風が吹いた元旦。朝の小金井公園で「龍」の字の七連凧が空を舞う。 「震度7⁉」「原発は大丈夫?」。元日の夕方からはテレビが伝える能登の地震速報に心騒いだ。「大阪でもかなり揺れた」「実家が北陸。皆無事でほっとした」「大切な学校の先輩が羽咋郡志賀町に住んでいる」…。次々にメールで情報が入る。日本列島の地底には龍が棲んでいる。今、ここが同じように揺れてもおかしくはない。(片岡義博) 投稿ナビゲーション 【特集】写真で見る桜 2024年(最終更新)