軍事施設と軍需工場が集中していた多摩地域は大戦時、全域が米軍の激しい爆撃に見舞われた。戦後80年となる今夏、被爆体験者の講演や戦跡ツアーなど戦争や被爆の記憶を伝える催しが各地で開催されている(問い合わせ先などは各ホームページを参照)。

小川公民館ジュニア講座「戦後80年・戦争と平和について考えよう」(小平市)

 シャープ茜さん(NPO法人ブリッジ・フォー・ピース)を講師に招き、小平市内の小中高生と保護者計20組(40人)を対象にフィリピンでの戦争を知り、平和について考える。

日時:8月14日(木)10:00〜12:00

場所:小平市立小川公民館

非核平和学習事業 原爆写真パネル等展示(小平市)

 2歳で被爆し10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの一生を通して原爆被害と平和の大切さを伝える「サダコと折り鶴パネル」、広島市立基町高校の生徒と被爆体験証言者との共同制作による「原爆の絵」、熱線により溶けた瓦を展示。記録映画「ヒロシマ・原爆の記録」、「ヒロシマ・母たちの祈り」、アニメ「夏服の少女たち」などを上映する。

日時:8月12日(火)~8月17日(日)
場所:小平市立中央公民館1階ギャラリー、小平市役所1階ロビー

非核平和学習事業 被爆体験者等の講演(小平市)

 広島市被爆体験伝承者の野田信枝さんを講師に迎え、被爆の体験を語ってもらう。広島平和記念式典に参加した小・中学生の報告と講師との懇談も開催する。

日時:8月16日(土)15:00〜16:30
場所:小平市立中央公民館1階 視聴覚室

■戦後80年、昭和100年、あらためて平和を考える

 東京大空襲、広島原爆の体験者ら4人に戦争体験を聞く。会場とのフロアートーク、オンライン参加も可。

日時:8月23日(土)10:00〜12:00
場所:小平市立中央公民館・学習室4
主催:小平市女性のつどい平和学習会
問い合わせ:smyu-1315@ezweb.ne.jp 電話080(5425)1812(荒井、夜間のみ)

朗読劇「久米川に爆弾が落ちる」(東村山市)

 脚本・演出は、東村山昔話百話(実話)を基に朗読劇の会「ゼルコバ」が作成。

日時:8月21日(木)14:40、18:00
場所:東村山市立中央公民館 3階ホール

■核兵器廃絶と平和展・平和のつどい(東村山市)

 ヒロシマ・ナガサキ原爆写真パネル、広島市の高校生と被爆体験者との共同制作による「原爆の絵」、空襲体験などを展示。VRゴーグルで原爆投下前後の広島を疑似体験。

日時:8月20日(水)〜27日(水)(月曜休み)9:00〜17:00
場所:東村山市中央公民館展示室

問い合わせ:東村山市(代表電話042−393−5111)市民部市民相談・交流課

国立ハンセン病資料館展「戦後80年 戦争とハンセン病」(東村山市)

 戦争とハンセン病をめぐる日本の近代化をたどり、戦争が隔離下の被害をより深刻下したことを伝える企画展。本展では「戦時下のハンセン病療養所」「日本植民地下の療養所」「沖縄戦」などに関する資料を展示。期間中、トークイベント、語り部による講和会、担当学芸員によるギャラリートークなどを開催。

日時:7月19日(土)〜8月31日(日)
場所:国立ハンセン病資料館1階ギャラリー

戦後80年を迎えて 明治の戦争と清瀬―地域に残るモニュメント(清瀬市)

 清瀬市などに残る明治の戦争にまつわるモニュメントから戦争と地域社会の関わりについて考える講演会。

日時:8月2日(土)14:00~16:00
場所:清瀬市郷土博物館
講演者:清瀬市史編さん専門部会近代部会長 吉田律人氏
先着50人、問い合わせ042-493-8585

2025平和資料展(東久留米市)

 広島平和記念資料館から借りた「市民が描いた原爆の絵(複製)」の展示のほか、東久留米市内在住の戦争体験者による戦中・戦後の暮らしに関するインタビュー映像の放映、市内の空襲被害や戦争関連施設の資料(市郷土資料室所蔵)などの展示、平和関連書籍の設置を実施。

日時:7月31日(木)、8月1日(金)
場所:東久留米市市役所1階 市民プラザホール

「水木サンのみた暗闇 ―ぬりかべに遭った夜―」(多摩六都科学館)

 水木しげる氏の見た戦争をプラネタリウムの暗闇と6chサラウンドで体感。

日時:7月26日(土)、 8月6日(水)〜9 日(土)、11 月 16 日(日)、22 日(土)、24 日(月)各17:20〜18:20
場所:多摩六都科学館プラネタリウムドーム

終戦80年に平和を考える講演会(西東京市)

 しじゅうから第2公園に模擬原子力爆弾(パンプキン)投下などに関する解説板設置に伴って、平和を考える講演会と着弾地点の現地見学会を開催。

日時: 8月2日(土)14:00~16:30
会場:西東京市・柳沢公民館視聴覚室
内容:武蔵野の戦跡と模擬原子爆弾に関する講演会、着弾地点の講演会
講師:牛田守彦氏(法政大学中学高等学校)

企画展「武蔵村山の戦跡」(武蔵村山市)

 武蔵村山市に残る戦跡と戦時中の様子を当時の写真などで紹介。昨年12月に始めた企画展の会期を好評につき延長。

日時:~8月31日(日)9:00~17:00
場所:武蔵村山市立歴史民俗資料館

4つの公園をめぐる歴史ガイドツアー

 多摩エリアの4つの都立公園に残る戦争遺跡を巡りながら歴史を学ぶツアー。各園で戦争遺跡や公園にまつわるクイズを解きながらオリジナルスタンプを集めるクイズラリーや専門家によるガイド解説がある。クイズラリーでは参加記念品やコンプリート賞のほか公園の歴史が学べる資料も配布。

・Part 1 戦争の遺跡を訪ねるクイズラリー

日時:7月19日(土)~9月30日(火)8:30~17:30
場所:武蔵野中央公園、府中の森公園、武蔵野の森公園、東大和南公園

・Part 2 戦後80年歴史ガイド

日時:10月4日(土)〜11月2日(日)
場所:武蔵野中央公園・武蔵野の森公園・東大和南公園 

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By 片岡義博

共同通信社の文化部記者として主に演劇、論壇を担当。福岡編集部、文化部デスクを経て2007年にフリーに。書籍のライティングと編集、書評などを手掛ける。2009年から小平市在住。

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