全国各地の地方新聞の元旦紙面を手に取って読むことができる新年恒例の「第46回ふるさとの新聞元旦号展」が小平市立図書館で開かれている。地元の特色あふれる紙面を通じて故郷や地方の今を知ることができる。2月3日まで市内4つの図書館を巡回する。

 小平市立図書館は北海道新聞から沖縄タイムスまで全国のブロック紙、県紙、ローカル紙などに元旦紙面の寄贈を呼びかけ、毎年、50紙前後がそろう。全国的に進む地域紙の廃刊・休刊に対応して新たに呼びかけた地域紙を含め、1月8日現在30紙が集まった。期間中到着した紙面は随時、展示に加える。

 地元の大型プロジェクトや東日本大震災15年、能登地震2年を迎える被災地の復興の現状を伝える記事のほか、生成人工知能(AI)、健康長寿、アニメなどをテーマとした特集が並んだ。

 2025年は人里や市街地でのクマ出没が急増し、人身被害が相次いだ。「山形新聞」は県に寄せられた昨年のクマ目撃情報が統計開始から初めて全市町村からあったことを報じた。県全体の目撃件数2830件、人的被害13件で史上最多。市民生活、経済活動を直撃したクマ被害を数字とグラフでリアルに伝えている。

 日常生活に急速に浸透し始めた生成AI。「釧路新聞」(北海道)は生成AIを活用したインバウンド向け道東周遊プランを開発する地元観光業界の取り組みを紹介した。一方で「上毛新聞」(群馬県)はAI全盛時代に人間の価値を見つめ直す連載企画「にんげん再考」をスタートさせた。初回は歌手の加藤登紀子にインタビューしている。

 新年に始まるNHK大河ドラマ(今年は「豊臣兄弟」)の特集は元旦紙面の定番だが、「山陰中央新報」(島根県)は地元の松江を舞台に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と妻セツをモデルに描いたNHK連続テレビ小説「ばけばけ」を本紙の見開きで特集した。

 夫妻を演じた高石あかり、トミー・バストウのほか、主題歌を歌う夫婦デュオ「ハンバートハンバート」、島根県知事を演じる熱烈な八雲ファンの佐野史郎(松江市出身)、ドラマ「日本の面影」(1984年)でセツを演じた檀ふみのインタビューを掲載。「ばけばけ」人気にあやかって「ばけるって進化だ。」のキャッチコピーのもと「ばける人・モノ・企業」の特集を全面展開している。

 展示コーナーには、地方出版社が発行している郷土色豊かな書籍も展示、貸し出している。元旦号展は中央図書館(1月5〜12日)で展示後、上宿図書館(14〜20日)、大沼図書館(22〜27日)、小川西町図書館(29日〜2月3日)を巡回する。

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By 片岡義博

共同通信社の文化部記者として主に演劇、論壇を担当。福岡編集部、文化部デスクを経て2007年にフリーに。書籍のライティングと編集、書評などを手掛ける。2009年から小平市在住。

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