萩山小複合化案可決の瞬間

 東村山市立萩山小学校(同市萩山町)の建て替えに伴う複合施設建設事業で、東村山市議会は9月定例会最終日の10月6日、事業を請け負うコンソーシアム(共同事業体)との仮契約の承認議案を賛成多数で可決した。

 同事業は老朽化した萩山小の建て替えを機に、同じく老朽化が進む周辺の公民館、図書館、など地域の公共施設の機能を集約した2階建ての複合施設を建設する計画。2026年3月定例会に仮契約が提案されたが、「事業費の積算についての説明が不足」「公民館、高齢者施設・憩いの家、地域集会所の3つの機能を備えた複合施設内のコミュニティゾーンの利用の仕方が定まっていない」などの反対意見が出て否決された。

 さらに、コンソーシアムを構成する前田建設工業(東京都千代田区)が熊本県八代市の新庁舎建設工事を巡る汚職事件に関与したとされる報道もあって、東村山市は計画見直しに取り組んだ。その結果「乃村工藝社」(東京都港区)を代表とする6社のコンソーシアムから前田建設工業が外れることになり、複合施設の法的位置づけや利用方法変更なども加えて議会側の理解を求めた。9月定例会初日の8月31日、総事業費約80億円の債務負担行為を含む補正予算案が可決されたのを受けて同市はあらためてと仮契約を交わし、再提案した。

 10月6日の本会議は深夜にわたって緊張した質疑、討論が交わされ、傍聴席も満席となった。「複合化されることによって各施設は大幅に縮小され、事実上の縮減・廃止だ」「複合化後の運営方針が不明確で、子どもの安全対策なども不十分」「コンソーシアムを構成する企業の実績、コンプライアンス面での不信がぬぐえない」など、反対論が出され、賛成する議論でも管理運営、コスト管理での市の責任を全うし地域住民の要望、利便性に配慮するすることなどを条件とする発言が目立った。採決の結果、14 対9の賛成多数で可決された。

 渡部尚・東村山市長はSNSで「ご賛同いただいた議員の皆さまには、心より感謝申し上げます。これで、東村山市では公共施設の更新の第1号となる萩山小の建て替えについて、ようやく前に進むことができます。今後も、議会でいただいたご意見を踏まえるとともに、萩山小の先生、児童、保護者、地域の市民の皆さんのお声に耳を傾けながら、子ども達にとっても、地域の皆さんにとっても、よりよい学校+コミュニティ施設になるよう、職員と一丸となって整備に全力で取り組んでまいります」とコメントした。

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By 飯岡志郎

1951年、東京生まれ。西東京市育ちで現在は東村山市在住。通信社勤務40年で、記者としては社会部ひとすじ。リタイア後は歩き旅や図書館通いで金のかからぬ時間つぶしが趣味。

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