東日本大震災から13年目の3月11日、西武池袋線東久留米駅東口にあるインド料理レストラン「ルチラ」で、福島県の復興を支援するために「福島の日」と銘打った催しが行われた。(カバー写真:満席で大盛況の店内)

 店のオーナーで、「福島県の復興を支援する東久留米市在住外国人の会」の代表でもあるインド人のソービ・トーマス・アブラハムさん(61)が企画した。大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故を忘れず、インド料理を食べてもらい復興途上にある福島県を支援しようというのが目的だ。

 売り上げの一部は福島県復興のために寄付する。この催しは1月から毎月11日に、ビルの同じ階でアブラハムさんが経営するイーストエンドカフェ&ダイニングと交互に実施している。

 この日のランチタイムでは、来店者にできるだけ多くのインド料理を味わってもらおうと、特別にカレー、スープ、デザートなど10種類をブッフェ(バイキングスタイル)として提供、料金も1800円(税込)に低く設定した。店内では料理に使用している会津産コシヒカリ(1㎏袋と5㎏袋)の展示、即売も行われた。

 午前11時の開店と同時に来店者が殺到し、11時30分頃には満席となり、一部の来店者は隣接するカフェ&ダイニングに移動して食べてもらう盛況だった。ランチタイムの来店者は45人だった。来店者の多くは、東久留米市福島県人会(宇津木繁会長)の10人を筆頭にグループでの参加が多かった。

 ネット上で「福島の日」を知ったという岩佐永子さん(74)は娘と横浜市からの来店。会津坂下町出身の岩佐さんは「この催しの目的を知り感激して食べに来ました。料理の種類の多さにびっくり。初めて食べたものもありました。料金も安くて申し訳ないくらい」と大満足。いちばん遠くからの来店者ということで、岩佐さんにはアブラハムさんからビリヤニ(インドの炊き込みご飯)3人分がプレゼントされた。

 4月11日の「福島の日」は、カフェ&ダイニングでの実施となる。今回の来店者の中には予約をしていった人たちもいた。アブラハムさんは「きょう来てくれた人たちの“福島愛”に感動した。来月も皆さんに喜んでいただける料理を用意して、少しでも福島県の復興に役に立ちたい」と意気込む。

【関連情報】
・ルチラ(HP)

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By 鈴木信幸

1950年、福島県会津坂下町生まれ。元新聞記者。現在、フリージャーナリスト。1980~81年滝山団地、81~97年ひばりが丘団地に住む。西東京市在住。

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