小平市は7月19日、部下にパワハラやセクハラ行為をしたとして都市開発部に所属する50代の男性職員を含む計3人を減給などの懲戒処分にしたと発表した。職員は日常的に暴言を吐いたり大声で叱責したりするなど威圧的な言動を繰り返していたという。

 総務部職員課によると、都市開発部の参事(課長)は2022年3月ごろから、(1)部下の係長が自分で購入した印鑑で課長に無断で課長決裁を行ったことに対して管理監督責任を果たせなかった(2)セクシャルハラスメントやパワーハラスメントに当たる言動を部下の職員に行った――として10分の1(1カ月)の減給処分とした。

 また、都市開発部の部長ら50代男性2人の理事を、(1)(2)に関する報告を怠り、管理監督者として適切な指導を行わなかった――などとして戒告処分とした。

 処分された課長のパワハラ行為は2023年9月と12月の市議会定例会で伊藤央議員(一人会派の会)が一般質問で取り上げて明らかになった。それによると、この課長は大声でどなったり、ささいなことで文書を何度も突き返したり、私生活のことで叱責したりするなど日常的に高圧的で攻撃的な言動が多かった。

 そのため部下の係長は決裁文書を上げることができず、自分で購入した課長名の印鑑を一部文書に自分で押して上司の決済を受けたようにしていた。係長は体調不良が続き、この行為が発覚した2022年3月に自己都合で退職した。

 セクハラの具体的な内容について市側は明らかにしていない。伊藤議員のもとには、この課長について「部下の女性の下の名前をちゃんづけで呼んだり、男性部下に大声で『彼女とうまくいっているからって調子に乗ってんじゃねえぞ』とどなったりする」といった内部告発のメールが寄せられていたという。

 印鑑使用などについては発覚から議会での指摘まで1年半の間、都市開発部から総務部への報告はなかった。指摘を受けて市職員課は職員の聴き取り調査を実施していた。

【参考情報】

・小平市職員の懲戒処分(小平市

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By 片岡義博

共同通信社の文化部記者として主に演劇、論壇を担当。福岡編集部、文化部デスクを経て2007年にフリーに。書籍のライティングと編集、書評などを手掛ける。2009年から小平市在住。

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