東京地検立川支部

 小平市の社会福祉法人「ときわ会」が運営する障害者福祉施設で利用者らが職員から虐待を受けていた問題で、東京地検立川支部は強制わいせつの疑いで書類送検された同法人の元理事を不起訴処分にした。被害者の保護者に対する8月6日付けの通知で分かった。不起訴の理由については明らかにしていない。

 被害を受けたのは知的障害などがある30代の男性利用者。保護者によると、2020年から21年にかけて当時、施設の作業所副所長だった男性理事=2023年9月に解任、その後、懲戒解雇=は男性利用者に股間をつかむ行為を繰り返した。

 2023年6月に職員から保護者への通報で事態が発覚し、保護者は小平署に被害届を提出。同署は強制わいせつ容疑で元理事を6月6日付けで東京地検立川支部に書類送検した。元理事は「(股間をつかむ行為は)認めるが、わいせつ目的ではない」と容疑を一部否認していた。

 被害者の保護者は不起訴を受けて「法的な区切りとして受け止めるしかない」と話した。

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By 渡辺正大

ジャーナリスト。共同通信社記者、出版社で編集者などを経験。早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース修士課程修了。修士論文「調査報道における取材手法の考察」。調査報道、事件、地方自治、ローカルニュース、いじめなど幅広いテーマをフィールドに取材を続けている。

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