コミュニティラジオ局「エフエム西東京」(FM西東京)は、老朽化した放送機材の更新に向けたクラウドファンディングを10月1日から開始した。支援の「お返し」としてラジオパーソナリティ体験やオリジナル番組制作などユニークな企画を用意している。
FM西東京はスカイタワー西東京(田無タワー)から地域活性化のための情報や災害情報を毎日放送してきた。2020年には西武新宿線田無駅改札横に公開スタジオをオープンした。コロナ禍で休校中の西東京市立小学校18校の先生の声を子どもたちに届けた生番組「ラジオ小学校」や、全国初の試みとなった市議選立候補者の「政権動画」配信(マニフェスト大賞優秀賞受賞)など地域に根ざした情報を提供してきた。
1998年の開局以来、放送関連機材はメンテナンスや部品交換を重ねて使ってきたが、老朽化が著しいうえ、今夏の落雷のため2台の送信機のうち1台が故障した。今後、頻発しうる落雷被害を防ぐため送信所への音声ケーブルを光ファイバーに交換する必要があるという。
放送を続けるには機材の更新が不可欠となるが、送信機などの機材購入やリース、設置工事費用などは計800万円以上に上る。これを自己資金で調達するには限界があるため、基幹機材の早期入れ替えに要する300万円を目標額とするクラウドファンディングを開始した。
支援額に応じたリターンは▽応援メッセージと名前、リクエスト曲を来年1月放送予定の特集番組で放送(支援額1万円)▽29分間の音楽ノンストップ番組の全曲選曲権(同3万円)▽トーク番組にラジオパーソナリティとして数分間出演(同5万円)▽トークや音楽紹介など14分間のオリジナル録音番組の制作・出演(同30万円)―など。支援募集は11月15日まで。
FM西東京は「今後も自分たちのラジオ局として地域の皆さんに放送へ参加していただき、地域の活性化につなげていくためにも支えていただきたい」と呼びかけている。
【関連情報】
・【エフエム西東京】地域への情報発信のため老朽化した機材を購入したい(READY FOR)
・FM西東京(公式サイト)