楽しいイベントを通じて環境の問題を考える機会にしてほしいと、東村山市のごみ処理施設「秋水園」(同市秋津町)で10月20日、エコライフフェアが開かれた。好天に恵まれ、親子連れなど約3000人の市民でにぎわった。
会場には環境保護に取り組む各種団体がブースを出して活動を紹介し、広々としたフリーマーケットにはさまざまな品物が並べられた。特設ステージではパリ・パラリンピックの競泳金メダリスト木村敬一さんの講演や、紙芝居の披露、東村山市に残る貴重な自然保護の訴えが続いた。
今回初めての企画として行われたのが家庭で出た使用済みや不要となった食用油の回収プロジェクト。廃食用油を原料にし、CO2を大幅に削減できる航空機燃料(SAF)で脱炭素社会を目指す「Fry to Fly Project」に東村山市が今年8月、多摩地域で初めて参加したのに伴う取り組みで、廃食用油1リットルからSAF 0.8リットルが作れる。羽田から北海道・新千歳まで飛行機を飛ばすためには廃食用油が 9500リットル必要という。
この日はサラダ油、ごま油、オリーブオイルなどが入ったボトルや容器を手にした市民が会場内に設けられた回収ブースに並んだ。20リットルのペール缶が次々と一杯になり、担当者は「予想以上の反響です。これから一層周知を図り、日常的に回収するシステムを検討したい」と話していた。
【関連情報】
・Fry to Fly Project(日揮ホールディングス)