署名提出後の記者会見(12月19日、東京都庁、玉川上水保全署名活動メンバー提供)

 国史跡の玉川上水の自然保全のため小平市の市民団体が都道建設前に小池百合子都知事の現地視察と生物多様性を測る調査を求める3万4146筆の署名と要望書を12月19日、東京都に提出した。

 370年の歴史を持つ玉川上水は、都の「歴史環境保全地域」指定と「玉川上水景観基本軸」でその歴史環境と景観が守られることになっているが、一方で玉川上水を36メートル幅で分断する都道建設計画が進んでいる。

 「玉川上水みどりといきもの会議」(代表・高槻成紀)など小平市の市民団体は都道建設前に、都が推進する「玉川上水景観基本軸」と「東京都生物多様性地域戦略」に基づく開渠(かいきょ)部30キロの調査と道路計画の現地視察を都知事に求める署名を集めた。

 要望書は玉川上水の「歴史的価値」「生物多様性の価値」「市民にとっての価値」を再認識し、市民と都が協力して未来の子どもたちに引き継いでいくことをアピール。都内21の市民団体が賛同し、賛同人には作家の島田雅彦さんや人類学者の山極寿一さんら著名人を含む80人以上が名を連ねている。

【参考情報】
・都道建設前に玉川上水の視察と調査を 小平市の市民団体が署名3万筆を都に提出へ(はなこタイムス

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By 片岡義博

共同通信社の文化部記者として主に演劇、論壇を担当。福岡編集部、文化部デスクを経て2007年にフリーに。書籍のライティングと編集、書評などを手掛ける。2009年から小平市在住。

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