3月30 日告示、4月6日投開票の小平市長選挙を前に立候補予定者の公開討論会が3月23日夜、小平市中央公民館で開かれ、現職の小林洋子氏(52)、新人で小平市議会議員の松岡篤氏(39)、新人でNPO法人非常勤職員の宮川和之氏(61)の3人=50音順、いずれも無所属=が市政の重要課題について論じた。
主催は小平市の市民団体「政治・知りたい、確かめ隊」(森野やよい代表)。討論会は会場を埋めた約150人の聴衆を前に3人が立候補の動機と抱負を述べた後、防災対策や公共施設計画、福祉行政など主催者側が設けた7つの質問と会場からの質問にそれぞれが答える形で進められた。
会場から最も大きな関心が寄せられたのは公共施設マネジメントの問題。小平市は老朽化が進む中央公民館、健康福祉事務センター、福祉会館の3施設を複合化して建て替える中央エリアの整備計画などを進めている。
松岡氏は「建て替え計画は市民が知らないうちに事業費が44億円から104億円に膨らみ、さらに120億円になる可能性があることが示された。そのことを市民に周知していないのは大きな問題。計画をゼロベースで見直し、市民の共感を得られる公共施設をつくるべきだ」と主張した。
今回の討論会が実質的な出馬表明の場となった宮川氏は「市の計画では小学校の統廃合、複合化によって地域センター、公民館がなくなろうとしている。事業費の上限がないに等しい中央エリアの建て替えを含めて計画を見直す必要がある。市民との対話を重ねて人間中心の街づくりを進めていきたい」と訴えた。
これに対して小林氏は「44億円は建物面積に当時の平均単価をかけた金額で、設計が進む中で試算された見積もり額104億円と比べるのは認識が違う。試算では3館合築によって60年間で92億円のコスト削減ができる。市民と一緒に計画を作ってきた必要な施設だ」と反論した。
玉川上水を分断する都市計画道路3・2・8号府中所沢線についても意見が分かれた。宮川氏は「事業は環境破壊とともに街を縦横に分断し、市民の暮らしを犠牲にする。3・3・3号線を含めて計画は廃止するべきだ」と批判。これに対して小林氏は「道路はネットワーク。事業が進む中で小平市だけがネットワークから切り離されるのは問題。環境にも配慮しながら確実に進めていきたい」と応じた。
松岡氏は「小平市の都市計画道路の整備率はここ10年変わっていない。道路問題については将来世代の意見をどれだけ反映できるのかを考えていきたい」と述べた。
小林氏は小平市出身。2011年に小平市議選に民主党公認で初当選し3期当選。2021年の小平市長選に無所属で立候補。立憲民主、共産、国民民主、小平・生活者ネットワークの推薦を得て、自民、公明推薦の無所属候補を破って初当選。小平市初の女性市長となった。
松岡氏は東京都出身。明治学院大卒、一橋大学大学院修了。人材サービス会社を経て2015年、小平市議選に初当選(現在3期目)。17年に小平市長選に自民推薦の無所属新人として出馬し落選。20年、市議会議長に東京都史上最年少で就任し、23年に議長に再選された。
宮川氏は神奈川県出身。写真現像所などを経て放課後等デイサービス事業を営むNPO法人非常勤職員に。2023年4月の小平市議選に社民党公認で出馬して落選した。小平市学校給食無償化の運動、公民館使用料免除維持を求める運動に参加。政治団体「こだいら市民の会」事務局長。
討論会の録画動画は後日、YouTubeで配信する予定。
▼3月27日の市議会定例会で松岡氏の議員辞職願いが許可された。
▼録画動画(YouTube)
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参考情報:
・政治・知りたい、確かめ隊(こだいらネット)
多くの課題に効果があるDXへの具体的な取り組みについて、候補者からの説明、会場からの質問共になかったのは、残念だった。自治体DXと地域DXにもっと積極的に取り組んでもらいたい。