4月6日に投開票された小平市長選の選挙期間中に、SNS上で候補者の現職小林洋子氏に対する誹謗中傷が目立ったとして、小林氏の出身会派である小平市議会「フォーラム小平」は4月15日、「民主主義の根幹を揺るがすものであり、決して看過できない」とする声明を発表した。
YouTubeやX(旧ツイッター)、Facebookなど各選挙で急増しているSNSの活用は、若年層の政治参加を促すなどの効果が指摘される一方、収益を目的とした過激な言説や誹謗中傷、デマの拡散を助長するとして国会でも対応策が協議されている。
フォーラム小平によると、告示日の3月30日以降、SNSで小林氏をはじめ支援する市議らに対して「むかつく」「うそつき」「こいつは悪人」「気持ち悪い顔をしている」などと発言した映像や書き込みが相当数発信された。YouTubeでは再生回数が数千回に及ぶコンテンツもあったという。
市長選は無所属で現職の小林氏が他の2候補を制して再選したが、フォーラム小平は「選挙期間中における誹謗中傷について」と題する声明で「これらの行為は、民主主義の根幹を揺るがすものであり、決して看過できるものではありません。私たちは現在、小平警察署に対して正式に相談を行い、事実関係の確認としかるべき対応を求めております。このような不当な圧力に対しては今後も断乎たる措置をとってまいります」と表明している。
誹謗中傷に対しては名誉毀損罪、侮辱罪などの刑事罰が科せられる可能性がある。小平署は警視庁と連携して対応を検討するという。
フォーラム小平幹事長の吉本ゆうすけ市議は「候補者は公人なので正当な批判は受け入れなければならないが、政策批判を超えて度が過ぎた悪口や攻撃に対しては、会派として泣き寝入りはしないという姿勢を示した。今後、警察や弁護士と連絡を取りながら対応を決めていきたい」と話している。
参考情報:
・ニュース 選挙期間中における誹謗中傷について(小平市議会フォーラム小平)