小平市は2月7日、2024年度一般会計予算案を発表した。予算規模は総額830億円(対前年度比で6.4%増)で過去最大となった。小学4年生から中学3年生までの医療費助成の所得制限撤廃など、子ども・子育て支援に重点を置いた事業に取り組む。(カバー写真:会見する小林洋子市長)

 歳入では、約4割を占める市税収入が、一部大手法人の業績堅調による法人市民税の大幅増を見込んだものの、24年度税制改正による個人住民税の定額減税に伴う減などによって、前年度比6億9200万円減の316億9500万円となった。

 歳出では、土木費が小川駅西口地区再開発や鷹の台公園の整備などによって、前年度比32.3%増の91億9600万円。総務費が中央公民館・健康福祉事務センター・福祉会館の建て替え整備などで13.4%増の108億6400万円となった。

 会見で小林洋子市長は、特に力を入れた事業として「子ども・子育支援施策の充実」を挙げた。具体的には ▽義務教育就学児(小学4年〜中学3年生)の医療費助成の所得制限を24年10月から撤廃 ▽保育所・市立小・中学校の重度心身障害児ら「医療的ケア児」受け入れに向けた看護師の派遣 ▽子育て相談に応じる「お子育てコンシェルジェ」の子ども家庭支援センターへの配置── などに取り組む。また全市立小中学校27校から代表2人を選出し、「いじめ防止」をテーマに発表する「児童会・生徒会サミット」を開催する。

 小林市長は「新年度は組織体制の強化も図っていく。予算案で示した事業のほかにも、(市役所内に)地域コミュニティー担当課長のほか多文化共生担当、居住支援担当を据えて喫緊の課題に取り組んでいきたい」と話した。

 【関連情報】
・令和6年度予算(小平市

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By 片岡義博

共同通信社の文化部記者として主に演劇、論壇を担当。福岡編集部、文化部デスクを経て2007年にフリーに。書籍のライティングと編集、書評などを手掛ける。2009年から小平市在住。

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