国連が定めた世界自閉症啓発デーの4月2日、西東京市の市民団体「みんなの西東京」は「ライトイットアップブルー西東京2024」を、西武新宿線田無駅の北口ペデストリアンデッキで開催した。今年で4回目。

 今年は新たな試みとして「あおいろマルシェ」を開催。西東京市で、障害のある人を支えるためのさまざまな活動をしている団体が出店し、お菓子やパン、手作り雑貨などを販売した。自閉症を知るためのリーフレットや、自閉症啓発ポスターから生まれたキャラクター「オゥちゃん」のイラスト入りグッズの配布や販売も行われた。

 ペデストリアンデッキから見られる商業施設アスタの大型スクリーンアスタビジョンでは、動画「そうだったのか! 自閉症」の新しいバージョンを含めた6つのショートアニメーションが放映された。有志による歌や鍵盤ハーモニカの演奏、DJによるパフォーマンスがイベントを盛り上げた。

 来場した40代の女性は「障害があってもなくても、共に暮らしやすい社会が実現すれば良いと思う」と話した。

 世界自閉症啓発デーは、自閉症への理解を深めるため2007年に国連総会で制定された。自閉症は病気ではなく脳の発達の仕方の違いによるものだと考えられている。発症する原因は、はっきりとは特定されていない。シンボルカラーの青は「癒し・希望・平穏」を表している。今年もペデストリアンデッキには、ブルーのミニLEDライトが並べられ、青の洋服や小物を身に着けている人も多数見られた。

 主催した市民団体「みんなの西東京」の共同代表、川嶋哲子さんは「大勢の人が来場してとても嬉しい。啓発活動は継続が大切。今後も(イベントを)続けていければ」と呼びかける。

 みんなの西東京は2016年に設立。2021年から西東京市と協働で、障害のある人もない人も、ともに暮らせるまちづくり「自閉症・発達障がい啓発プロジェクト西東京」を行っている。

青くライトアップされたスカイタワー西東京と夜桜(提供=みんなの西東京 川嶋哲子さん)

【関連情報】
・動画「そうだったのか! 自閉症①②③④⑤⑥」(YouTube『西東京市動画channel』
・ライトイットアップブルー西東京(HP
・みんなの西東京(Facebook

By 卯野右子

西東京市新町在住。会社員。仕事の傍ら「アートみーる」(対話型美術鑑賞ファシリテーター)「みんなの西東京」「放課後カフェ」の活動に参加。東京藝術大学で「アート X 福祉」をテーマとしたDOORプロジェクトを履修。2019年より3年間、東京都美術館のとびラーとして、2022年からはアート・コミュニケータとして、人と人、人とアートをつなぐ活動に携わる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です