人も車も往来が多い東久留米市内の一般道で、ノジスミレが咲いている。

 野生化してだいぶたっているのだろう。歩道の割れ目に沿って、20株ほどが競うように縦一列に並んでいる。足元のスミレに目を止める人はほとんどいない。

 生育するには決して条件の良くないところに、何を好んで根を下ろしたのかと思うが、スミレにはスミレの理由があるのだろう。

 その健気さに敬意を表して写真に収めた。

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By 鈴木信幸

1950年、福島県会津坂下町生まれ。元新聞記者。現在、フリージャーナリスト。1980~81年滝山団地、81~97年ひばりが丘団地に住む。西東京市在住。

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