生徒と話をする東田大志さん(左)と木下信久校長(右)

 東久留米市の市立久留米中学校で、夏休みを利用し「パズル」を活用した5日間の特別講習が行われた。講習には京都大学でパズルの研究をし、日本でただ一人のパズル学博士となった東田大志(ひがしだ・ひろし)さんが京都から駆けつけ、生徒たちにパズルの魅力を伝えた。講習会は7月22日から26日まで行われた。

 パズルの講習会というアイディアを出したのは、校長の木下信久(きのした・のぶひさ)さん。今年4月に着任したばかりの同校で、生徒たちがもっと学力を伸ばすにはどうすればいいかと考えを巡らせていた。そんな中ある先生から東田式パズル教室の存在を聞き、興味を持った。すぐに関係者に連絡を取り、講習会が実現したという。

 東田さんは京都大学でパズル学の博士号を取得したあと、京都でパズル教室を開設。東田さんや教室スタッフが考案したパズルを使用して考える力を養うのが教室の特徴で、現在たくさんの生徒が通っている。

 東京で唯一東田式パズル教室を開講している開進塾小平校では、木下校長からの連絡を受けて開催に賛同、京都に連絡を取り東田先生を招くことにした。

 講習は、前半に東田先生がパズルの歴史やパズルを勉強する意義などを解説し、後半に実際に東田式のパズルを解く形で進行。生徒だけでなく同校の先生らも参加してパズルに挑戦した。

 生徒たちは「難しい問題が苦労して解けた時が気持ちいい」「初めはわからなくても、考えているうちにわかってくるので楽しい」などと感想を語った。木下校長は「今回は初の試みだったが、生徒が思考を巡らせたり、集中力を切らさずに問題に取り組むなど一定の効果があったと思う。今後も定期的に開いていきたい」と今後の開催にも意欲を見せた。

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By 高橋靖

東久留米市のコミュニティFM局「TOKYO854くるめラ」代表取締役。

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