ビデオ出演した栗山英樹さん

 小平市は初の試みとなる2025年度市職員採用説明会を8月23日夜、ルネこだいら(小平市民文化会館)中ホールで開催した。同市出身で野球指導者の栗山英樹さん、体操銅メダリストの村上茉愛さんのメッセージ動画などで小平をアピールした。(カバー写真:栗山英樹さんのメッセージ動画)

 市職員課によると、採用試験の受験者の多くは他の自治体にも併願しており、2023年度の一般事務合格者17人のうち5人が入庁を辞退するなど人材確保は市の課題だった。受験者からの要望もあり、合格者に小平市を選んでもらえるよう仕事内容や職場の様子を伝える説明会を初めて実施することにした。

 当初、8月16日に開催する予定だったが、台風7号接近のために延期に。動画による小林洋子市長のあいさつ、若手職員のメッセージ動画、初任給や福利厚生など職員の勤務条件や職員採用試験の実施概要の説明に続いて、小平市ゆかりの2人による数分間のメッセージ動画が上映された。

 東京五輪の体操女子種目別(床運動)で個人では史上初となる銅メダルを獲得した村上さんは3歳から小平で育ち、2022年から小平市観光まちづくり大使を務めている。「小平は緑豊かで人が温かい。多くの応援と励ましに支えられて私はメダル獲得という夢をかなえることができた。ぜひ一緒に小平を盛り上げていきましょう」と呼びかけた。

 WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で監督として日本代表を優勝に導き、現在、日本ハムのCBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)を務める栗山さんは小平で生まれ、市内の創価高校出身。「派手で目立つ夢ではなく、街の人々のために実務ができるのは自分の実感や納得感につながる。職場で自分は何をするのかという思いを大事にして前に進んでほしい」とエールを送った。

 その後、上映された「職員採用PR動画〜いっしょにWORK!」では、数々の小平応援ソングを作ってきた市職員の「Big市川」こと市川裕之さんのさわやかな歌声をバックに、各職場の職員の仕事ぶりを伝える約3分間の映像を流した。「職場の雰囲気を知りたい」という受験者からの声に応じて「インパクトのある映像と音楽で若い世代へのアプローチを試みた」(職員課)という。

 説明会の参加者は約70人。市は今年の反応を見て来年も説明会を続けるかどうかを検討する。

【参考情報】
・令和7年度採用 小平市職員募集(小平市
・【小平市】職員採用PR動画 ~いっしょにWORK!~(YouTube

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By 片岡義博

共同通信社の文化部記者として主に演劇、論壇を担当。福岡編集部、文化部デスクを経て2007年にフリーに。書籍のライティングと編集、書評などを手掛ける。2009年から小平市在住。

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