市民が撮った西東京市の古い写真を披露する第3回パネル展示「昔の写真を見てみよう!」が、フレスポひばりが丘2階(西東京市谷戸町2丁目)で開かれている。時代と共に変化してきた地域の風景や家族の姿を次代に伝えていく試みだ。11月10日午後5時まで。
企画したのは「西東京市写真発掘隊」。西東京市の埋もれている古い写真を発掘し、歴史のデジタルアーカイブ化をして後世に残そうと、「田無近辺地方史研究会」代表の滝島俊さんと写真家の濱口太さんが2022年6月に活動を始めた。
オンライン上でFacebookグループをたち上げ、「自分史を西東京史に」と自身や家族が市内(田無、保谷)で撮影した写真の投稿を呼びかけた。高度成長期の開発で消えた商店街や建て替えられた学校・駅舎、小学校の運動会風景など貴重な写真が次々にアップされ、その数はこれまで約300点にのぼる。
今回のパネル展では、そのうち昭和時代を中心に平成初期までの町の風景や屋外での記念写真など50点のほか、現在も残る昔のモノや街中の写真10点を展示している。各パネルには撮影時期と場所、提供者名を記し、それぞれ同じ場所で撮影した現在の写真と並べて今昔の変化が分かるようにした。
昨年の第2回パネル展では、展示された運動会の写真を見た来場者が「この写真に私が写ってます」と伝えたことから投稿者と同級生であったことが判明し、約60年ぶりに交流が再開されたという。この来場者は今回の展示会に1959年当時のひばりヶ丘駅北口商店街の写真を提供している。
現在、グループのメンバー数は820人。汚れていたり消えてしまいそうだったりする白黒写真もデジタル処理をしてきれいに復活させるという。
滝島さんはパネル展の狙いを「過去から学ぶ西東京市の未来」と話す。「過去の写真を見ることで現在までの移り変わりを学び、埋もれていた史実を発掘したり、間違った歴史を修正したりする。それを多くの市民に楽しく分かりやすく伝え、各家庭で押し入れに埋もれているアルバムから昔の写真を提供いただくきっかけにもしたい」。
【参考情報】
・西東京市写真発掘隊(Facebook)