西東京市と東久留米市にまたがるひばりが丘団地で3月30日「さくらまつり」が開催され、満開の桜の下大勢の人が和太鼓の演奏や「輪踊り」のパフォーマンスや食べ物の出店、さまざまな品物を並べたバザーなど住民手作りの祭りを楽しんだ。

 主催は「ひばりが丘団地・パークヒルズ自治会」と「一般社団法人まちにわ ひばりが丘」。雨と冷え込みで順延した前日と打って変わって春らしい日和に誘われて、団地や地域の住民らは続々と団地の中央にある「メモリアル広場」に集まった。

 「メモリアル広場」は、UR都市機構の建物と駐車場、新街区と呼ばれるマンション、現在1棟が残される星形のスターハウスに囲まれた団地の歴史を感じられる場所だ。入居時に植えたソメイヨシノが咲き誇り、スターハウスに続くウッドデッキには、1960年に上皇ご夫妻が皇太子ご夫妻当時に訪問し、手を掛けられた柵が残されている。今では新旧の住民が交流する場所になった。

 この日は朝早くから設営開始。「晴れてよかったですね」とあいさつを交わしながら住民たちが協力してテントや什器を運んだ。広場を囲むように並んだテントの中は食べ物やおもちゃの販売、バザー、ゲームコーナーなど。出店したのは主催者のほか近隣の飲食店、児童館、小学校の保護者の会、幼児教室、介護事業者、住民有志で日ごろから交流がある。

 「すごく練習した」という和太鼓のグループが広場の中央で威勢の良い音を響かせるとワクワク感は最高潮。篠原重信・自治会長の開会の言葉、駆け付けた富田竜馬・東久留米市長のあいさつに続き「さくらまつり」恒例の「輪踊り」が始まった。住民サークルが中心となり踊る輪に次第に人が加わる。中学生、高校生、上手に踊る人、見様見真似で踊る人…。やがて大きな輪になった。

東久留米市のマスコット「るるめちゃん」(右)と西東京市の「いこい―な」

 昼過ぎから増えてきた子どもたちは「おもちゃの店」「スーパーボールすくい」「昔あそび」などのコーナーに目を輝かせる。フルーツ飴やマシュマロを手に、親や友達と会場を巡ったり、買ってもらったばかりの刀でチャンバラごっこをしたり。

 「たんぽぽ幼児教室」のゲームコーナーには卒園した子どもがスタッフとして参加、小さい子たちを見守っていた。帽子をかぶりエプロンをつけた女の子は「遊ぶのも楽しいけれど、働くのも楽しい。忙しいけど」。

 東久留米市のマスコット、湧水の妖精「るるめちゃん」と西東京市の「いこいーな」も登場し、駆け寄ってきた子どもたちとの写真撮影に大忙しだ。ツーショット撮影もOK。ひばりが丘団地は両市にまたがっていて不便に感じることもあるが、こんなメリットもいろいろある。

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By 渡邉篤子

ひばりが丘在住約30年。音楽教室講師の傍ら公民館などで音楽講座の講師を務める。ひばりが丘でエリアマネジメントをする民間団体「まちにわひばりが丘」のボランティアチーム「まちにわ師」2期生。コミュニティーメディア「AERU」担当。

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