東村山、小平、国分寺で計2路線を運行する東村山のバス会社「銀河鉄道」の山本宏昭社長が11日、東久留米のコミュニティFMの番組に出演し、収支悪化による経営難で会社が存続の危機にあると訴えた。
銀河鉄道バスは、1999(平成11)年11月に開業。2008(平成20)年4月から路線バスの運行を開始。現在は東村山、小平、国分寺で計2路線を運行している。通勤・通学や買い物など1日に約2300人が利用する。
同社は、大手バス会社が撤退、もしくは運行していないバス路線を手掛ける。そのため路線バスでは採算が合わず「観光などの貸し切りバスの収益で赤字を埋め合わせてきた」と山本社長は話す。
ところがコロナ禍による緊急事態宣言で貸し切りバスの利用者は激減。路線バスの乗客も平時の2割に落ち込んだ。山本社長は路線バスの運休を望んでいたが、国は「政府の基本的対処方針」において「国民生活・経済の安定確保に不可欠」として運行の継続を求めた。
融資や納税猶予などの制度を活用して凌いだが、コロナの収束につれて、社会保険料や税の納付が重くのし掛かったという。
2023年に入り、ウクライナ情勢などで燃料費が高騰。追い討ちをかけそう。山本社長は「会社の財務状況が一気に悪化した」と経緯を話す。
こうした国の対応に憤りながらも、山本社長は「バスが好きで始めた事業。一人でも利用者がいる限りは、最後まで諦めずに続けたい」と思いを話した。
【関連情報】
・銀河鉄道株式会社(HP)