西武新宿線下り線が東村山駅で高架化されるのに先立って西武鉄道が6月1日、駅の施設見学会を開催、市民ら400人が線路上を歩く「レールウオーク」や新ホームの見学を楽しんだ。
西武新宿線、国分寺線、西武園線連続立体交差事業は2013年から東京都が事業主体となり進めている。約935億円をかけ、28年の完成を目指して東村山駅前後の区間(延べ4.5キロ)を高架化し、5カ所の踏切を撤去して交通渋滞を解消するとともに、東村山市は地域の一体化や道路整備を推進することを目指している。
全体の完成に先立ち、新宿線の下り線(2.3キロ)が6月29日の初電車から高架に切り替えられる。これにより4カ所の踏切の遮断時間が短縮され、交通渋滞がやや緩和されることが見込まれる。西武新宿線の駅が高架化されるのは初めて。
この日は事前に申し込んだ市民らが午前午後の10回に分けて40人ずつ高架線上に案内され、レール上を歩いたほか、地上10メートルの新ホーム上で施設の説明を聞いた。また地上の工事現場に設けたスペースには説明パネルやジオラマが展示され、制服制帽を着用して記念撮影できるコーナーは親子連れでにぎわった。
鉄道や施設見学に興味があるという東村山市の26歳の夫婦は「めったにない機会なので楽しかった。高架化で期待するのは何といっても踏切解消による渋滞緩和。はやく全面的に高架化してほしい」と話していた。

