志村けんさんのギャグ「アイ―ン」のポーズをとって詐欺被害防止を呼び掛ける(左から)松﨑充博東村山警察署長、志村知之さん、東村山署のマスコット「むらきよ君」、深井俊・餅萬代表取締役

 特殊詐欺も警察に確認すれば「だいじょぶだぁー!」と東村山署が10月3日、東村山銘菓「だいじょぶだァー饅頭」を製造販売する餅萬総本店前(東村山市久米川町)で特殊詐欺防止のキャンペーンを行った。

 コメディアンの故志村けんさんの兄志村知之さんも参加。「実はうちも交通事故を装った詐欺で300万円取られそうになったことがある。この辺は高齢者も多いし、みんな他人事と思わず気を付けなくちゃ」と訴えた。

 東村山署によると、管内(東村山市、清瀬市)で2025年8月末時点の特殊詐欺の認知件数は46件(前年同期比16件増)、被害金額は約2億円(同1億5000万円増)と大幅に増えている。被害の3分の1はニセ警官を語るもの、かかってきた電話の8割は国際電番号だった。同署は国際電話の着信をブロックする対策が有効だとしている。

 また、管内で摘発された特殊詐欺は2025年8月末までに9件3人。9月、東村山市内の郵便局から「多額の現金を引き出し来た高齢者がいる」との通報があった。確認したところ詐欺の被害者と認められ、被害者の自宅に現金を受け取りに来た19歳の少年を現行犯逮捕した。

 松﨑充博東村山署長は「警察への信頼を逆手にとる犯罪はより一層強力に取り締まりたい。携帯電話で逮捕状や警察手帳を示したり、お金の話が出たりしたらおかしいと思って電話を切り、通報してほしい。また、犯人を逮捕するのが最大の犯罪抑止なので、ご協力をいただければありがたい」と話した。

 同署は10月8日午後1時から、東村山市中央公民館で「地域安全市民のつどい」を開き、特殊詐欺被害防止に向けた体験会や今すぐできる防犯対策の講話などを予定している。

「他人事じゃないね」と話す志村知之さん(左端)

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By 飯岡志郎

1951年、東京生まれ。西東京市育ちで現在は東村山市在住。通信社勤務40年で、記者としては社会部ひとすじ。リタイア後は歩き旅や図書館通いで金のかからぬ時間つぶしが趣味。

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