志村けんさんの銅像前での鏡開きや酒蔵見学―東村山市はふるさと納税の新たな返礼品として、寄付者に「一日市長」を体験してもらうユニークな試みを導入した。市税収入が伸び悩み新たな財源確保を探る同市の若手職員のアイデアが実を結んだ。
100万円を最初に寄付してくれた人と同伴3人までの1組が対象の「早い者勝ち」。都合のいい日を調整して、午前は市役所で渡部尚市長との対談や庁内視察、庁内放送を体験してもらい、午後は東村山駅東口の志村けん銅像前での鏡開き、市内の豊島屋酒造の酒蔵見学、吞み比べ、特産品のお土産贈呈などが予定されている。
市役所の若手職員から「自分たちの力で市の財源を生み出したい」と声が上がってできた「ふるさと納税等推進プロジェクトチーム」が企業訪問など地道な活動を展開して100 事業者以上にアプローチ。2024年度は多摩26 市中第2 位の約2800万円の企業版ふるさと納税やネーミングライツを獲得する成果を挙げた。ちなみに1位は大口寄付者を得た昭島市という。
2025年度は個人版ふるさと納税にも力を入れ、やはり職員から出されたアイデアを基に返礼品に工夫を凝らした。東村山市シティセールス課では「多くの人々に東村山の魅力と取り組みを深く知ってもらい、ファンになってもらう機会にしたい」と話している。


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