11月15日から26日までの予定で開かれる第25回夏季デフリンピック競技大会東京2025にハンドボール代表として出場する東村山市出身の林遼哉選手(21)=つくば技術大4年=を励まそうと、10月21日、東村山市役所で壮行会が催された。
耳の聞こえない、ろう者による国際スポーツ大会であるデフリンピックは1924年にパリで第1回が開かれ100年の歴史がある。東京大会は駒沢オリンピック公園総合運動場や東京体育館などを舞台に21競技が行われ、70カ国から80カ国・地域から約3000人の選手が集まり、日本からは273人が参加予定。
デフスポーツの魅力や価値を伝え人々や社会とつなぐ、世界にそして未来につながる大会に、誰もが個性を活かし力を発揮できる共生社会の実現―を大会ビジョンとしている。
林選手は4歳の時に聴覚に障がいがあることが判明。中、高校では卓球部に所属したが、大学時代にデフハンドボールの魅力にひかれて始めたという。日本で唯一の聴覚障害者ハンドボールクラブ「Deaf Handball Club 」に所属している。
壮行会が行われた市役所1階ロビーに林選手が登場すると応援の市民が手話の拍手で出迎えた。渡部尚東村山市長は「林選手は並外れた身体能力を持っている。日本で初めて行われる大会に東村山から選手を出すことは本当に誇りに思う。何とかメダルをもたらしていただくといいなと思う。ご健闘を心からお祈りする」と激励した。
林選手は「メダルを期待しているとのお話で、冷や汗をかいている。初めての挑戦でいろいろ不安や焦りがあるが、大会まで懸命に練習に専念したい。目標は優勝だが、最低でもメダルを取りたいという気持ちでチーム一丸頑張っている。ぜひ応援よろしくお願いします」と決意を述べた。
東京都の「スポーツTOKYOインフォメーション」のホームぺーによると、はなこエリアにゆかりの選手として、林選手のほか、清瀬市の坂本州、東久留米市の三秋和郎両選手(いずれもハンドボール)、西東京市の衣川暁選手(柔道)の4人がいる。