清瀬市中央公園(清瀬市梅園)内に市立南部児童館等複合施設「まつぼっくる」が完成し2月1日オープニングセレモニーが開催された。
「まつぼっくる」は隈研吾建築都市設計事務所が建築設計した2階建て床面積約1800平方メートルの、木のぬくもりを感じさせる建物。児童館、図書館、地域市民センターの機能を複合的に持たせ、1階は広いエントランスホール、南部児童館、梅園地域市民センター、2階は主に約4万冊の蔵書を持つ南部図書館になっている。会議室のほか、音楽活動に使える防音室も備えた。
午前10時に行われたテープカットで渋谷桂司市長は「多くの市民の意見、要望を取り入れて完成したこの施設を中心として地域の活性化につながれば幸いだ。また中央公園のリニューアルによって多くのイベントやさまざまな活動ができるようになる。きょうをスタートとして多くの市内外の人々に愛される施設に育ててゆく」とあいさつした。
中央公園は結核療養所「清瀬病院」の跡地で、記念碑や清瀬で結核療養を受けた俳人石田波郷の句碑などがある。同公園のほか、隣接の中央図書館を含めて大規模な再整備工事中で、この日は「プレオープン」。
「まつぼっくる」の隣には事業の目玉とされるかつての豪華列車「夢空間」の食堂車とラウンジカーが修復された真新しい姿を現した。「夢空間」は日本の豪華列車のパイオニアとして1989年にJR東日本が製造した客車で、清瀬市が埼玉県三郷市の「三井ショッピングパーク ららぽーと新三郷」から買い取り移設した。夢空間の車両内では今年のゴールデンウイークを目指してレストランがオープンする予定。また、10月には約1万6000平方メートルの中央公園全体の整備が完成する。
しかし、この整備計画にはこれまでさまざまな懸念や疑問が出されていることも事実だ。整備計画の事業費が当初の2倍以上の約30億円に膨らみ、十分な説明がなされていないというのも一つ。夢空間の移設も唐突感と違和感があるという声も絶えない。夢空間でのレストラン営業も成否を危ぶむ見方があって「にぎわいと活性化を促す」という目的が達成されるかどうかは今後にかかっていると言えそうだ。
この日は「まつぼっくる」の見学とさまざまなイベントに多くの市民が訪れて楽しんだ。近所に住み、家族連れで訪れたという男性は「確かに今まではいろいろな施設がばらばらで老朽化もしていたことを考えると、立派なものができて正直うれしい。取り壊される旧中央図書館はよく利用したが、ここが新しい図書館としてどれぐらい良くなったのかこれから確かめたい。夢空間は列車が好きな子どもなどは喜んでいるけど、外から来る人をあの列車や、高級レストランで呼び込もうとするのはどうかなという気がする。むしろこの場所が結核治療の聖地だということを、それを通じて世界に貢献してきたということを外に向かってはもっとアピールしてほしい」と話した。


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