2021年に自殺した小平市立小学校の男性教諭の両親が「自殺の原因は先輩教諭によるパワハラ」などとして小平市と東京都に損害賠償を求めた訴訟で、市と都に慰謝料の支払いを命じた東京地裁立川支部の判決確定を受けて、小平市は原告に55万円を支払った。6月2日に開会した小平市議会定例会の行政報告で小林洋子市長が明らかにした。
報告などによると、2021年5月に同市立の男性教諭(当時20代)が自殺した。両親は市教育委員会との話し合いを重ねたが、23年6月、「自殺は先輩教諭(当時60代)からのパワハラと校長らの安全配慮義務違反で精神的に追い詰められたことが原因」として小平市と東京都に合計約9900万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁立川支部に起こした。
市側は原告の請求棄却を求めていたが、東京地裁立川支部は今年3月25日の判決で、先輩教諭の一連の言動をパワハラと認定。校長らの安全配慮義務違反については認めず、市と都にそれぞれ 55万円を支払うことを命じた。市などは控訴せずに判決が確定した。
この事案については、23年9月の同市議会定例会の一般質問で、市教委が教職員の自殺という事実を公表しなかったことや、児童や教職員に取材する記者を不審者として警察に通報するよう求める文書を市立小中学校長に配布していたことが問題となった。
伊藤央議員(一人会派と維新の会)は、あらためて「市の隠蔽的な体質の現れであり、報道の自由にも反している。市は反省しているのか」と質問。寺本英雄教育指導担当部長は「こういった案件に関しては個別に相談していかなければいけない。その事案についてしっかり確認して伝えなければいけないことは伝えていきたい」と述べるにとどまった。
【参考情報】
・「パワハラで自殺」と教諭遺族が小平市を提訴 市議会で市長が報告(ひばりタイムス)
・取材記者は不審者として警察に通報を」 小平市教委が小中学校長に文書配布 損害賠償請求訴訟めぐり(ひばりタイムス)
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