小平市の市立小学校・中学校でいじめ防止対策推進法に基づき設置される「学校いじめ対策委員会」の協議記録が長期間にわたってほとんど作成・保存されていなかったことが、6月5日の小平市議会の一般質問で明らかになった。同市教育委員会では同一文書が決裁印の有無や文言が異なる形で情報公開されていたことも新たに分かり、文書管理のずさんさがあらためて浮き彫りになった。
一般質問に立った安竹洋平議員(一人会派と維新の会)は、市立小学校では2017〜2024年度、市立中学校では2017〜2022年度の学校いじめ対策委員会の記録が全校的にほぼ皆無だったことが5月8日の生活文教委員会における請願審査で判明したと報告。「記録の不在はいじめ情報の共有や引き継ぎ、重大事態発生時の組織的対応を困難にし、いじめ防止対策推進法などの趣旨にも反する」と指摘した。
これに対して青木由美子教育長は「記録が作成されていなかったことは、(情報公開請求に対応した)昨年 11月から先月にかけて把握した。今後、引き続きいじめ対策委員会の確実な実施と記録作成について学校に指導し、その状況を教育委員会が把握できるよう改善していく」と答弁した。
今年3月定例会では、いじめ対策委員会に関する同一の文書が書式や不開示部分などにおいて異なる形で公開されていたことが判明し、市教委は「文書管理のずさんさが招いた事態」と説明した。「公文書改ざんの疑いがある」との指摘に対して市教委は改ざんを否定したうえで「現在、公用文書等毀棄罪に基づいて小平警察署から求められた書類を提出しており、警察の判断に委ねる」(生活文教委員会)としている。
安竹議員は今回新たに、市教委の「学校・保護者等からの報告・相談等」と題した同一の受電記録開示文書において決裁印の有無や文言が異なる2つの文書が存在し、保護者連絡帳の写しにおいても原本・裁判提出版・開示版と内容が異なる3つの文書が存在するなど「改ざんが疑われる」事例が判明したと指摘し、内容に差異が生じ理由をただした。
青木教育長は「(前者は)個人情報開示請求に対する処理を行う中で決済前の文書を交付した」「(後者は)コメント記載がない連絡帳の写しと、ある写しの 2つの公文書の存在を確認した。コメントが付されたものは管理職が対応の経緯や予定等をその都度忘れないように書き留めたもの」として隠蔽や改ざんを否定。「今後改めてコメントの記載のある連絡帳の写しを個人情報として開示する手続きを進めていく」と述べた。
6月定例会では、小平市立学校の公文書管理をめぐる事実の徹底究明や文書管理の適正化を求める請願「小平市立学校におけるいじめ対策委員会の会議記録等の公文書管理体制の整備等を求めることについて」が全会一致で採択された。
一方、自治体外部の専門家が中立的・客観的な視点で行政をチェックする「外部監査制度(包括外部監査及び個別外部監査)の導入検討を求めることについて」と題する請願は賛成少数で不採択となった。


【参照記事】
・同じいじめ記録を異なる形で情報公開 小平市「文書管理のずさんさ」認める
![]()
