東久留米市は2月20日に定例記者会見を行い、2024年度の一般会計予算案を発表した。予算規模は総額478億円で対前年度比21億6500万円、4.7%増となった。市内公共施設の再編をさらに推し進めるほか、LINEを活用したデジタルサービスの強化などに取り組む。(カバー写真:会見する冨田竜馬東久留米市長)
歳入では、約35%を占める市税収入が、個人住民税の定額減税に伴う減などによって、前年度比6億6684万円減の169億711万円となったが、地方特例交付金が10億157万円(対前年度比8億4357万円増)、地方交付税が45億1200万円(対前年度比4億6700万円増)などにより、前年度比21億6500万円増の478億2100万円となった。
歳出では、総務費がDX推進事業などのシステム改修費や庁舎土地購入費などにより、前年度から7億7304万円の増。教育費が小山小学校・学童保育所の増改築工事費などで、5億8624万円の増額となった。
冨田竜馬市長は ▽未来志向の公共施設マネジメント ▽人にやさしいデジタル化 ▽こどもたちへの投資 ──の3つを重点項目に掲げ、2023年度に引き続き取り組むと話した。
中でもデジタル化については「行かない」「書かない」「待たない」の実現を目指す。具体的には、LINEの公式アカウントを活用した、各種申請手続きや小・中学校の欠席連絡などができる、オンライン市役所を2024年度中に導入する。
併せて市役所業務の効率化のためデジタル環境を整備する。庁舎全体を無線LANにするほか、紙の書類を削減しデータ運用するなど働き方の見直しを行う。
富田市長は会見で「厳しい社会情勢や人口減少など市は多くの課題を抱えている。(こうした状況の中でも)次の50年に向けて、諦めない姿勢で困難を乗り越えていきたい」と話した。
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・東久留米市(HP)