市役所前のキッチンカー(8月28日)

 東村山市本町の市役所本庁舎敷地内に日替わり出店するキッチンカーが9月までの「実証実験」を経て、10月1日から本格実施となった。

 市庁舎の地下にあった食堂が2023年3月経営上の理由から撤退した代替措置として11月15日から出店が始まった。期間は2024年3月29日までの予定だったが好評のため9月末まで延長されていた。

 開始当時は6店舗で、その後12店舗に増えて現在に至っている。地域経済の振興という狙いもあり、出店は地元の企業に限っている。東村山市名物の黒焼きそばをはじめ、弁当、タコライス、サバサンドなど昼食用のほか、わたあめ、焼いもなどおやつにぴったりの品も多彩。平日の午前10時から午後6時までの営業だが、商品がなくなり次第終了する。

 利用者は市職員と一般市民がほぼ半々。昼食の弁当や子供のおやつを買い求める姿が見られる。同市総務部によると一貫して売り上げは好調で、夏の猛暑期間中もかき氷など気候に合わせた工夫でしのいだという。

 10月からの本格実施への移行を視野に市職員のアンケート結果や市民の反応を踏まえた結果、「単価がやや高い」「衛生管理は大丈夫か」などの声はあったものの引き続きの出店希望が多かったという。低く抑えられていた敷地の使用料は入札方式にする案もあったというが据え置きとなった。

 都心のサラリーマンには一般化しつつあるというキッチンカーが多摩地域でも広がるきっかけとなるか。

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By 飯岡志郎

1951年、東京生まれ。西東京市育ちで現在は東村山市在住。通信社勤務40年で、記者としては社会部ひとすじ。リタイア後は歩き旅や図書館通いで金のかからぬ時間つぶしが趣味。

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