「幻の果実」と呼ばれるポポーを使った小平発のクラフトビール「Kodaira Pawpaw Beer(略称KPB)」の完成記念式典が2月2日、ルネこだいら(小平市民文化会館)で開かれた。市民の声とアイデアを反映させたオリジナルビールを「小平の新しい顔に」とアピールしている。
企画したのは市民の有志4人。「小平産の農作物を活用したクラフトビールを開発したい」と昨年5月、プロジェクトがスタート。こだいら観光まちづくり協会の協力で東京観光財団の観光まちづくり支援事業助成金を活用して開発を進めた。
まずアンケートや各地の商品の「飲み比べ会」を通じて「どんなビールが求められているのか」を探り、「誰でも気軽に飲めるようアルコール度数を抑え気味に」をコンセプトに。小平市で栽培している果実ポポーを使ったビール作りに取り組んだ。北米原産のポポーは独特の甘い香りを放つが、日持ちがしないため流通に乗らず「幻のフルーツ」と呼ばれる。

ポポーを副原料に武蔵野市の醸造所「26Kブルワリー」で、トロピカル系のHazy IPA(ヘイジーIPA、アルコール分4.5%)とフルーティーなWeizen(ヴァイツェン、アルコール分5.5%)の2種類を試作。昨年10月に開催された「こだいらクラフトFESTA」の「飲み比べ投票」で人気が二分されたこともあり、両者の販売に踏み切った。
KPBボトルビール(330ミリリットル)の「顔」にもこだわりたいとラベルデザインを公募し、46作品の中から選ばれた榎戸のどかさんと河野愛さんのデザイン2種が採用された。
式典と併せて開かれた試飲会では2種とも「のどごしがジューシーでさわやか」と好評。2月1、2日、国分寺マルイで先行販売したところ、1本税込み980円で460本を完売したという。現在、市内4つの飲食店でKPBを置いており、今後販路を拡大していく。
問い合わせ先は、こだいら観光まちづくり協会=電話:042(312)3954、メール:info@kodaira-tourism.com
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